不識

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不識

2020-01-24

この語は『無功徳』と答えた達磨さんと武帝の問答のつづきです。
   
いろいろ問答を重ねますが、武帝は納得しません。そしてついに最後の質問をします。「私の前にいるあなたはだれですか?」 そう問われただるま様は、
不識、知らん、と答えました。これは別に質問をはぐらかしているわけではありません。
   
考えてください。今見ているものは何か、聞いているものは何か、考えているものはなにか。自分を振り返ってそれを探しても見つかりません。それはそうです、探しているそれが探されているのですから。
だから『不識』です。
   
探すと心はどこにもないのですが、今ここに働いています。探さないで成る、これが本当の自分の見つけ方です。