六根

お知らせ

六根

2020-02-5

六根(六つの感覚器官)
眼・耳・鼻・舌・身・意

眼に対しては色があり、耳に対しては音があり、鼻に対しては匂いがあり、舌に対しては味があり、身体に対しては接触感があり、意識に対しては存在があります。外の世界に対する六つの感覚器官が六根です。
人間は生まれる時、この六根だけを持って生まれてきました。真理を知りたければ、この六根の働きに任せきる。ころころと六根の動き働くままに任せきる。本当に心の手を放して、ただ六根の働きのままにある。
今の山梨県塩山市に向嶽寺という小さな本山があります。そこの抜隊得勝禅師という方に『塩山かな法語』という本があります。抜隊得勝禅師は、「見る者は何物、聞く者は何物」という公案で弟子たちを導きました。ただ見る者は何物、聞く者は何物と工夫する。
さて、何が見ているのか、何が聞いているのか。見る者は誰ぞ、聞くものは誰ぞ。寝てもさめても、見る者は誰ぞ、聞くものは誰ぞ、と。正解などありません。ただ、誰ぞー誰ぞーと己に問うているうちに、己が大きな?マークになります。三昧の?マークです。すると、答えは質問にあった、ということが分かり、そこに解決があります。