無我
2022-05-23
先日、職員の女性からお話がありました。
その方のお母さん仲間が、がんで余命宣告をされたそうです。会いたいとのことなので病室を訪ねたが、こんな時なんと言葉をかけたらいいのでしょうか?とのことでした。
その女性には、人は本来この世界と一体だから、そのご友人は、生まれくる前の世界に戻るだけです。あなたは素直にそのご友人に共鳴していればいいんじゃないでしょうか。とお答えしました。
そのご友人は、今までお世話になった人に感謝の気持ちを伝えているそうです。この方のように、心の目が外を見ている人は大丈夫です。自分を見つめている人には、自己の死は終わりに見えます。もともと自分などいません。自分などは、自我などは、育ててきた誤解です。いるように感じているだけです。どこにもいない自分が苦しみ、苦しめているのも自分の思い、分別です。
この迷いの根本、自分を自我をなくすことが修行です。自分の無い安楽の境地を『無我』といいます。