第三則倶胝竪指

語録提唱

第三則倶胝竪指

2019-10-25

第三則倶胝(ぐてい)竪指(じゅし)
倶胝和尚、凡(およ)そ詰問有れば、唯一指を挙す。後に一童子有り、因みに外人(げにん)問う。和尚何の法要をか説く。童子も亦指頭を竪つ。胝、聞いて遂(つい)に刃を以て其の指を断つ。童子負痛、號哭(ごうこく)して去る。胝、復之を召す。 童子首(こうべ)を廻す。 胝、却(かえ)って指を竪起す。童子忽然(こつねん)として領悟す。胝、将(まさ)に順世せんとす、衆に謂って曰く、吾れ天龍一指頭の禅を得て、一生受用(じゅよう)不尽と。言い訖(おわ)って滅を示す。

今日は第三則倶胝竪指です。
 

倶胝和尚は、どんな質問をされてもただ指を立てた。弟子に一人の小僧さんがいた。ある人がその小僧さんに聞いた。倶胝和尚は、普段どんな説法をしていますか。小僧さんも指を立てた。それを聞いた倶胝和尚は、その小僧の指を切ってしまった。小僧はアイタタターと逃げ去った。その小僧さんを倶胝和尚は、おいと呼んだ。思わず小僧は倶胝和尚を見た。倶胝和尚はそこで指を立てた。それを見て小僧さんは悟りを開いた。その倶胝和尚は遷化する前、弟子たちにこう言った。自分は天龍和尚からこの一本指の禅を得て、一生の間使い切れなかったと。
  
この倶胝和尚の指を立てる行為、さてこの指は何でしょうか。ここで大切なのは、小僧さんの指を切ったそこです。あまりの痛さにアイタタターと無心になった。痛さと一枚になった。その無心になった処で指を立てた。つられて小僧さんも指を立てようとしたが、指がない。そこで気付いた。有る無しを超えたものに。
その指とはは何でしょうか。三昧の境地でこの指を知っていただきたい。